WMI とは、世界共通の「メーカー識別番号」のこと。
- 読み方:ワールド・マニュファクチャラー・アイデンティファイア
- 略称 WMI(ダブリュー・エム・アイ)
これは国際規格で定められた、メーカーと製造国を識別するための3文字コードです。
車体番号(VIN:Vehicle Identification Number)の最初の 3文字 に割り当てられており、
- どの国の
- どのメーカーが
- どのカテゴリーの車両を
製造したのかを識別する国際ルールです。
VINコードは合計17桁で構成されますが、その最初の3桁が WMI です。
■ WMI の構成(3文字の意味)
WMI は次の3つに分解できます。
▼ 1文字目:製造国(地域)を示す
例:
- Z → イタリア
- J → 日本
- W → ドイツ
- L → 中国
- 1 / 4 / 5 → アメリカ
▼ 2文字目:メーカーを示す
例:
- A → Piaggio(ベスパ)
- H → ホンダ
- Y → ヤマハ
▼ 3文字目:車種区分や製造メーカーの特定
メーカー内部での車種カテゴリーや工場種別を表す文字が入ります。
■ ベスパを例にした WMI の読み方
たとえば以下のような車体番号の場合:

ZAPM4430000-006900
最初の3文字 ZAP が WMI です。
- Z = イタリア(製造国)
- A = Piaggio(メーカー)
- P = 二輪車カテゴリ
つまり、
「イタリアで Piaggio が製造した二輪車」
であることが WMI だけで判定できます。
ついでに続きの文字と数字ですがM4(ZAPM4)は「キャブレター車」の記号
ZAPの次の M4 でモデルの種類がわかります。
ZAPM4** → LX125/150(キャブレター車)
LXシリーズは
- M4=キャブ
- M7=インジェクション(FI)
という区分になっています。
よって ZAPM4=キャブ車 です。
ZAPM443 という番号帯は以下の年代に該当します。
- 2000年代後半〜2010年前後の LX125/150 キャブ車
最後の数字部分006900は、個別の車両ごとの製造連番(シリアルナンバー)が入ります。
中古車を購入する際にも非常に役立ちます。
■ WMI を確認すると何が分かる?
● 1. 製造国
正規輸入車か、並行輸入か、どこの工場なのかが判別できます。
● 2. 本物のメーカーか
偽造の可能性がある怪しい車両をチェックする材料になります。
● 3. 特定モデルの信頼性判断に役立つ
車種によっては「○○工場製の方が品質が高い」などの情報もあるため、購入前に確認しておきたいポイントです。
■ まとめ
- WMI = World Manufacturer Identifier(世界メーカー識別番号)
- VINコード(車体番号)の最初の3桁に使われる
- 製造国・メーカー・車種区分が分かる
- 例:ZAP = イタリア製の Piaggio(ベスパ)二輪車
車やバイクのルーツを知る上でも非常に重要な情報です。VIN を見れば誰でも確認できるので、ぜひ活用してみてください。
この記事を見て自分のWMIを詳しく知りたい方はコメント下さい。調べてお答えしますよ!

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